九州・沖縄で唯一、資産運用ができるクラウドファンディング「Pocket Funding(ポケットファンディング)」を運営する財全GROUPの池田盛作代表のインタビュー記事が、沖縄のWEBメディアHUB沖縄へ掲載されました。

九州沖縄で唯一資産運用ができるクラウドファンディング事業とは?

話す言葉によどみはない。一代で八面六臂に成果を出してきた創業者、そんな印象を受ける。出身地である浦添市で創業し27年の節目を迎える株式会社財全GROUP。池田盛作代表(54)は「社会の仕組みに生かされている。地域に貢献できる企業グループで在りたい」と語り、顧客や社会に愛される会社を目指している。

 貸金業の起業から沖縄で唯一、資産運用ができるクラウドファンディング事業までどのようにビジネスを展開してきたのか。経歴から、社会の移り変わりに順応できる素の才覚と商売の勘所の良さが伝わってきた。次はどんな一手を打つのか。創業から展望までを聞いた。

ファイナンスから不動産業まで連携。グループで独立採算制を実現

財全グループは、不動産事業、ファイナンス事業、環境・エコ事業、クラウドファンディング事業、ビジネスマッチングを見据えたセミナー事業など7法人で構成されている。

 不動産事業は、売買・賃貸・売却した不動産を買い戻すことができるリースバック、店舗と主要設備を合わせて販売する居抜き物件の取り扱いなどサービスは多岐に渡る。

 ファイナンス事業は、九州・沖縄で唯一となる融資型クラウドファンディング事業、不動産担保融資、診療・介護報酬・売掛債権ファクタリング事業を提供している。業界の仕組みから商品の知識、業務に関わるあらゆる内容に精通する必要があるが、営業からバックオフィスまで専門知識を身につけたプロフェッショナル集団が組織を支えている。

 社員は毎朝、オフィスや会社の敷地内を掃き清める。月に1回のボランティア清掃では、会社周辺も掃除し地域への感謝を忘れない。役員が「当たり前のことを当たり前に。その当たり前のレベルを皆で上げて行こう」と呼びかけ、職場環境の向上に務めている。

 免許や資格取得のために終業後も勉強に励む社員も少なくない。若手社員が先輩や上司に教えを請う光景も日常的だ。

お金でお金を稼ぐ。実体験が金融業への原点

池田代表は建設業を営む父親を見て育ち、「自分が不動産業をやれば幅広く事業を展開できる」と考え、大学2〜3年次に宅地建物取引士を取得した。学生時代は欲しい車の頭金を貯めようと複数のバイトと父親の会社の仕事を掛け持ちしながらお金を貯めていたが、肉体労働の過酷さとお金を稼ぐ厳しさを痛感し「お金に使われたくないと思った。ビジネスを学び、お金に勝ってやろう」と決意したという。

 ある日、株式投資をしていた知人に100万円を貸すことになった。月額3万円の利息を得ることで合意し「お金でお金を稼ぐ方法に気づいた」と話す。その後は本業と個人金融の両輪で27歳までに創業資金の元手となる約4,000万円を貯めた。

 大学卒業後はマンション販売会社に就職。営業マンとして経験を積んだが父親の事業失敗を機に家業の経営に携わることになった。建築工程の段取りから生コンクリートの数量決めまで現場を踏んだ。

 その後は大手不動産会社で不動産・アパートの管理物件の営業マンとして働き、27歳で企業向けの貸金事業で独立。社員1人、事務員1人の計3人でスタートした。池田代表と社員の2人で「事業のつなぎ資金を借りませんか?」と自ら営業に汗をかき、次第に顧客を獲得していった。創業5年後には社員20人を率いるまでに成長。勢いがあった。

財全グループ本社ビル=浦添市

会社を支える営業社員をどう育てるか。仕組み作りに奔走

事業急成長の肝は〝カードシステム〟と呼ばれる営業戦術。営業社員1人につき半年以内に300件の顧客カードを作らせ、融資希望度に応じてABCのランクを付ける。この顧客カードを元に、アポインターと呼ばれるスタッフが100件 / 日のテレアポを実践する仕組みだ。営業カードの精度はアポインターが決める。この営業体制が当たり、同業者の間でも「あそこの営業はすごい」と評判になった。

 成績が悪ければ連帯責任で土曜日に出勤するなどタフな環境ではあったが、自然と仲間意識が培われたという。「この営業の仕組みが人が育つ土壌そのものだった。場数を踏めば成長できた。今はこの成功体験をどう活かすかが自分の課題になっている」。日々、営業社員をどう育成するかに頭を悩ませている。

業界で生き残れたのは社会の流れに合わせた決断力と柔軟な経営

不動産の短期・長期譲渡の税金が緩和されたことや貸金業界の利率が下がる傾向を受けて、企業向けの貸付から不動産を担保にした融資へと事業をシフトした。他社が高金利で事業を継続し経営難に陥るなか、いち早く法改正に合わせて柔軟に経営の舵を切った。

 不動産担保融資では、土地・建物・軍用地を担保に個人・法人へ融資している。不動産購入資金や事業資金を銀行よりも早く対応することで、顧客の事業を支えている。県内外・離島の不動産へもスピード対応しリピーターもいるという。池田代表は「さまざまな事情で銀行から資金調達できないお客様が当社を信頼し、安心してお金を借りられるようサポートしていきたい」と話した。

沖縄で初めて導入したファクタリング事業とは? 

ファイナンス事業の中には、医療・介護施設、調剤薬局を対象にしたファクタリング事業もある。通常約2ヶ月後に入金される診療報酬・介護給付金・調剤報酬の報酬債権を買い取り、最大2ヶ月分前倒しで現金化し顧客に支払う仕組みだ。借入れとは異なり、担保や保証人も必要ない。〝開業したばかりでまだ実績が少ない〟〝早く手元に現金が必要〟などの悩みを抱える事業主の経営に寄り添っている。

全社員が女性!不動産業界の女性の地位を確立

代表から社員まで全て女性で構成されるグループ企業の「レディースエステート」は、女性ならではのきめ細かい視点で顧客の不動産ニーズに応えている。池田代表によると、不動産業界の女性社員は事務員や賃貸物件の内覧専属として働く人が多かったという。女性がやりがいを持って不動産業界で働く場を作ろうと立ち上げた。沖縄特有のホテルなどのリゾート物件を扱い、県外顧客も獲得するのも狙いの一つだ。

 〝女性がやりがいや充実を感じながらスキルアップできる職場環境を目指し、不動産業とファイナンス業を国内外に提供します〟を理念に活き活きと働く女性社員が魅力的だ。

九州・沖縄で唯一の資産運用ができるクラウドファンディング事業

オンライン上で投資家から資金を集め、お金を借りたい法人・個人に融資する融資型クラウドファンディング事業「ポケットファンディング」は、2021年5月時点で投資家約2,000人、累計ファンド成立金額は約29億5,100万円を突破するなど着実にマーケットを拡大している。1万円から投資可能で、資産運用ができるクラウドファンディングとして注目を集めており、〝うちな〜ま〜さむんキャンペーン〟など沖縄の特色を生かしたキャンペーンはブロガーに取り上げらるほどの人気ぶりだ。

 池田代表は「今、1番会社で注力している事業。認知度を高め、投資家数、ファンド数ともに増やしていきたい」と意気込む。

沖縄県民のファイナンシャルリテラシー向上へ

ファイナンシャルリテラシーセミナーで資産形成の大切さを伝える同社の浦崎直壮取締役

複数業界を股にかける事業展開だが、長年ファイナンス事業を牽引してきた知見を活かし、沖縄県民のファイナンシャルリテラシー向上に貢献しようと毎月第1・第3土曜日は〝大人のお金のセミナー〟を開催し高校生、会社員、公務員など幅広い世代が参加している。2022年度に高校の家庭科で導入される金融教育や、老後2,000万円問題などをテーマに資産形成の重要性を説いている。

 ラジオのスペシャル企画への出演や自治体からの依頼で特別講座を開くなど徐々に認知度も上昇している。池田代表は「啓蒙活動も大切。さらに1歩踏みこんで資産運用がしたい方はぜひポケットファンディングも活用してほしい」と期待した。

ビジネスマッチングで狙う地域経済の発展

現在、新規事業も手がけている。企業間のビジネスマッチングの中枢を担えないかと思案する日々だ。〝不動産〟〝お金〟〝健康〟〝電気・通信・アプリ(ツール)〟〝終活・相続〟の5つのセグメントでセミナーを開催し、市場の需要と供給を結びつける仕組み作りに精を出している。

 さらに、地域通貨を発行し顧客にインセンティブを付与できないかシステム会社とも協議中だ。池田代表自ら事業のマインドマップをエンジニアらへプレゼンするなど地域経済を新しい形で発展させようと試みている。「まだ時間はかかるが、色んな人を巻き込んで実現させたい」と目を輝かせた。

若い世代と共に築く会社の未来

社員に『人として社会で勝てる人間になれた。財全で自信が付いた』と言ってもらえるような人材育成を願っている。「社員1人ひとりが自ら行動し、人脈を広げ、WEB戦略を立案するなど、奮起してほしい。世代によって考え方が違う。特に若い社員には次世代の風土を築いてほしい」と話した。

 インタビュー当日は、54回目のバースデー。池田代表自身の目標を尋ねると、「会社経営を通じて沖縄で光る存在になりたい」と掲げた。「新規事業を始める時はマンパワーで悩む。技術、知識と長けている的確な人材が必要。それでも諦めずに動いていれば必ずタイミングが来る。僕は運が良いからね」と笑った。

 新規事業のビジネスマッチングで企業間の架け橋になれるかー。新しい挑戦が続く。


本記事は、2021年5月17日にHUB沖縄へ掲載されました。

財全グループ池田盛作代表