皆さんこんにちは!ファイナンシャルリテラシー沖縄の浦崎です。

今日は、最近ニュースで良く耳にする住宅ローン減税を紹介します。

これまで国民の住宅取得を促進してきた「住宅ローン減税」が見直される見通しとなりました。

見直しの大きな原因は、控除額がローンの支払い利息額より多くなる逆ザヤの発生です。なぜそんな現象が起きたのか?住宅ローン控除の歴史と背景を交えて解説します。

この記事で分かること
  1. 住宅ローン控除の歴史
  2. 住宅ローン減税は何がお得なのか
  3. 住宅ローン減税の課題
  4. なぜ住宅ローン減税の逆ザヤが起きたか
  5. 逆ザヤの解消法は?注目ポイント!

住宅ローン控除の歴史

住宅ローン控除の歴史

そもそも住宅を購入した人が税額控除を受けられる住宅ローン控除の歴史は古く、1972年に「住宅取得控除」が初めて導入されました。当時は住宅取得後3年間は取得金額(購入額)の1%分の税金が控除されました。

1978年に、購入額ではなく住宅ローンの借り入れ残高が控除の対象になり、年間の最大の控除額は587万5千円でした。その後、国の財源不足などで年間の最大控除額は160万円まで下がりました。

住宅ローン減税=金利負担の軽減

住宅ローン控除の歴史(参考:国土交通省すまい給付金https://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/

現在の住宅ローン減税の仕組みは、年末の住宅ローンの借り入れ残高の1%が10年もしくは13年、所得税と住民税から控除される仕組みです。つまり住宅ローン利用者の金利負担を軽減するための制度です。

なにが問題なの?住宅ローン減税

今回住宅ローン減税が話題に上がっている大きな原因は、控除額がローンの支払い利息額より多くなる逆ザヤの発生です。

(例)住宅ローン残高3000万円、住宅ローンの金利が0.7%の場合

残高3000万円×1%=住宅ローン減税額30万円

残高3000万円×0.7%=年間利息21万円

減税額が払う利息より9万円高くなってしまいます。減税額と支払利息が逆転していますよね。これが今騒がれている〝住宅ローン減税の逆ザヤ〟です。

なぜ住宅ローン減税の逆ザヤが起きたか

以前消費税が5%だった平成20年の住宅ローンの控除は0.6%、控除の上限は年12万円でした。当時の住宅ローンの変動金利は0.9%~1.3%でしたので、控除率より借入金利が高かった時代でした。

しかし平成24年に控除率が1%になりました。この頃はリーマンショックの不況により住宅ローンの変動金利は0.7%台まで下がってしまったので、逆ザヤが発生し住宅ローンを借りた方が儲かる(得する)という現象が起こりました。

住宅ローン減税 逆ザヤの解消法は?

その逆ザヤを解消するため、控除率を現行の1%から0.7%に引き下げることが税制改正議論で話し合われています。

今回の税制改正はこの逆ザヤにどうメスを入れるのかが焦点となります。

令和3年12月に公表予定の令和4年度税制改正大綱に注目しておきましょう。


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