皆さんこんにちは!ファイナンシャルリテラシー沖縄のスタッフです。今日は、セカンドライフプランから「親の介護費用」について考えていきたいと思います。
- どこに住む
- 誰と住む
- 住居はどうする
- 住宅ローンはどうなってる
- 年金はいくらもらえる
- 介護のお金
- 介護保険のお金と還付金
- 親の介護費用
- 何歳まで働く? etc…
沖縄の65歳以上の17.7%が認定者
2019年度の介護保険事業状況報告(厚労省)によると、沖縄県の介護保険サービスを受ける事が出来る65歳以上の高齢者(第1号被保険者)の約17.7%が、要介護(要支援)認定者です。全国平均が約18.4%なので、全国並みの高さである事が分かります。
皆さんは、親の介護費用についてどのように考えていますか?会社員の方は介護休暇を活用して親族の介護に当たる方もいると思います
家族を養いながら子の教育費などを捻出している40代〜50代にとって、親の介護費用も重なると家計が逼迫してしまいます。
特に、親が認知症になった場合、親の預貯金や財産が凍結してしまうリスクもあります。今日は、沖縄の要介護(要支援)認定者の実情と、親の財産を子が管理することが出来る制度を紹介したいと思います。
1人当たりの介護保険給付費は全国平均より高い沖縄
介護保険サービスを受ける事が出来る65歳以上の高齢者(第1号被保険者)の1人当たりの給付費(総数)の全国平均は、年間26万3,000円です。
沖縄はというと、、、年間29万3,500円と全国より3万500円高くなっています。飲食や日常生活費などの自己負担分は含まれていないため、結構な負担額ですよね。
サービス内容別に全国平均を見ると、居宅サービスが13万1,000円、地域密着型サービスが4万5,000円、施設サービスが8万7,000円となっています。
沖縄は、居宅サービスが17万1,200円、地域密着型サービスが3万6,800円、施設サービスが8万5,500円となっています。
沖縄は居宅サービスが約6割
沖縄県で介護保険サービスを受ける事が出来る65歳以上の高齢者(第1号被保険者)のうち、58.3%が居宅サービス、12.5%が地域密着型サービス、29.1%が施設サービスを利用しています。
自宅に住みながら介護保険サービスを利用する方が約6割いる事が分かりますね。
実際に、居宅サービス+地域密着型サービスの給付費だけを見ると、全国3番目に高いことも分かりました。
沖縄は介護保険料の収納率が全国最下位
介護保険の第1号被保険者に占める要介護(要支援)認定者の割合も全国並みの沖縄県ですが、なんと、介護保険料の収納率は全国最下位です。
2019年度の介護保険料の収納率を見ると、全国では99.1%となっています。ところが、沖縄県は1.7ポイント低い97.4%です。
このコラムを読んでいる方の中には、ご自身の介護費用もそうですが、親の介護費用も負担する可能性もあると思います。
自分の生活を維持しながら親の介護もやるとなると、どうしても費用面の不安が出てきてしまいます。
特に、親が認知症で判断能力が低下し、公的な手続きが出来なくなった場合は、親の預貯金や財産が凍結されてしまうリスクもあります。
それを防ぐための方法として「家族信託」や「成年貢献制度」を紹介したいと思います。
親の財産を管理できる制度
親が認知症などで判断能力が低下し公的な手続きが出来なくなると、親の預貯金を引き出したり、不動産などの財産を管理・運営・処分できなくなるリスクがあります。
親の介護費用を親の財産から捻出しようとしても、財産が凍結されてしまうと、子が負担する事になってしまいます。
そんな時に活用できる制度が「家族信託」や「成年後見制度」です。どちらも法的な手続きの下、親の財産を管理できるようになります。
成年後見制度は、裁判所が親の財産を管理する人(受託者)を選びますが、家族信託は財産を持つ親本人(委託者)が受託者を選ぶ事ができます。
家族信託は成年後見制度より費用を抑える事が出来るため、最近耳にする機会も増えて来ました。
両方ともメリット・デメリットがありますので、法律の専門家に相談して家族で最適な方法を選択すると良いと思います。
大切なのは、介護について家族で話し合っておくこと
介護費用や介護保険サービスについて紹介して来ましたが、大切なのは、自分または親が、どこで、誰から、どんな介護サービスを受けたいのか。希望の介護プランを実現するためにいくらお金がかかるのか、家族どうしでどんな協力体制を築く事が出来るのかーなどを、事前に腹を割って話し合う事です。
認知症になっても、本人の自尊心を失くす事なく、快適な介護生活を送りたいと誰しも考えるはずです。
しかし、介護を支える周りの家族の負担も考えておかなければなりません。
財産や認知症を想定した家族会議はセンシティブなものになると思いますが、ご自身と家族のために、納得のいくセカンドライフを事前に話し合ってみてはいかがでしょうか。
いかがでしょうか?今日は、セカンドライフプランを充実させるために、「親の介護費用」を紹介しました。
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