皆さんこんにちは!ファイナンシャルリテラシー沖縄のスタッフです。

今日は、前回に続き「セカンドライフプラン」に焦点を当てて、「老後の仕事と収入」について、日本、アメリカ、ドイツ、スウェーデンを比較します。

セカンドライフプランとは?
  • どこに住む
  • 誰と住む
  • 住居はどうする
  • 住宅ローンはどうなってる
  • 年金はいくらもらえる
  • 何歳まで働く? etc…

年金と生活費の差額をどう埋める?

前回のコラムで、令和2年度の厚生年金の平均月額は14万6,145円国民年金は、5万6,358円 と紹介しました。(参考:厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」)

皆さんの1ヶ月に必要な生活費と比べて十分な支給額でしょうか。60歳で定年を迎えた場合は年金支給開始の65歳までの5年間の生活費も必要になります。不足分の老後の生活費を就労で稼ぐ方も多いと思います。

皆さんは何歳まで働きますか?今日は、「老後の仕事と収入」について紹介したいと思います。

個人で年金を準備している人の割合ー日本は最下位

個人で年金を準備している人の割合ー日本は最下位

内閣府が2020年度に60歳以上を対象にした調査によると、60歳以上の主な収入源は表の通りとなりました。「仕事による収入」は日本が20.8%と最多、「公的年金」は各国とも約半数が活用し、「私的年金」は日本が1.7%と最下位で、最多のアメリカと9.6ポイントの差がありました。

「財産収入(利子、配当金、家賃)」はアメリカの7.8%が他国と大差をつけており、アメリカの資産運用の意識の高さが現れました。

日本が最も割合が低かった「私的年金」は、確定給付企業年金制度や企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)などを指しています。

iDeCoは2022年5月に、加入年齢が「20歳〜60歳未満」から「20歳〜65歳未満」へ拡充された他、受給開始年齢も「70歳未満」から「75歳未満」へ延長しました。

日本人の約7割が公的年金を頼っている

日本人の約7割が公的年金を頼っている

日本の60歳以上の主な収入源を見ると、「公的年金」が67.4%、「仕事による収入」が20.8%でした。高齢者の約7割が公的年金に頼っていることが分かります。

前回のコラムで、年金の平均月額を紹介しました。

年金の平均月額

【厚生年金】令和2年度の老齢年金は、14万6,145円

【国民年金】令和2年度の老齢年金は、5万6,358円

参考:厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和3年12月発表)

ところが、公益財団法人生命保険文化センターが行った意識調査によると、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は月額で平均22.1万円となっています。

夫婦2人とも厚生年金受給者の場合は最低日常生活費の22万1千円を超えますが、片方が国民年金、両方とも国民年金の場合は下回ってしまいます。

60歳以上の1ヶ月の平均収入は20万円〜30万円が最多

60歳以上の1ヶ月の平均収入は20万円〜30万円が最多

日本の60歳以上の1ヶ月の平均収入は、「20万円〜30万円」が最多の28.5%、次いで「10万円〜20万円」が26.3%と続きました。

年金の平均月額が5万6,358円(国民年金)〜14万6,145円(厚生年金)なので、不足分は労働収入などで補っていると推測されます。

65歳より早く年金を受給すると減額される

65歳より早く年金を受給すると減額される

65歳になる前に年金を受給すると、減額率が0.4%/月、4.8%/年となります。

例えば、65歳で厚生年金を14万円/月もらえる人が60歳で受給すると、年間6,720円減額されます。80歳まで生きた場合、20年間で13万4,400円の減額ですね。

参考までに、年齢別に年金を受け取る権利がある人の年金平均月額を表にまとめました。(参考:厚生労働省 厚生年金保険・国民年金事業の概況)

60歳で年金を受給している人の平均月額は、厚生年金と国民年金の両方で大きな差がある事が分かります。

60歳以上も働きたいー日本は最多

60歳以上も働きたいー日本は最多

内閣府が2020年度に60歳以上を対象にした調査によると、60歳以上も「働きたい」は日本で40.2%、アメリカで29.9%、ドイツ28.1%、スウェーデン26.6%と日本が最多となりました。(参考:内閣府 第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較)

日本の60歳以上の高齢者の約半数が、老後も働く意欲があることが分かりました。

70歳までの就労機会の確保を国が推奨

70歳までの就労機会の確保を国が推奨

少子高齢化が急速に加速し、労働人口が減る中で、政府は70歳までの就労機会の確保を努力義務とした高年齢者就業確保措置を2021年4月に施行しました。

改正のポイント

① 70歳までの定年引き上げ

② 定年制の廃止

③ 70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入 (特殊関係事業主に加えて、他の事業主によるものを含む)

④ 70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入

⑤ 70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入 a.事業主が自ら実施する社会貢献事業 b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業

(引用:厚生労働省ハローワーク https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000694689.pdf)

高年齢者就業確保措置の対象事業所は、以下です。

高年齢者就業確保措置の対象事業所
  • 定年を65歳以上70歳未満に定めている事業主
  • 継続雇用制度(70歳以上まで引き続き雇用する制度を除く。)を導入して いる事業主

これまでは、65歳までの雇用確保が義務付けられていましたが、高齢者の雇用がより一層推進されています。何歳まで働くか?充実したセカンドライフを歩むために、キャリアプランを再考するのも良いかもしれません。


いかがでしょうか?今日は、セカンドライフプランを充実させるために、「老後の仕事と収入」を紹介しました。

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